RSウィルスは、乳幼児期に感染する呼吸器感染症として非常に重要です。
1歳までに約半数、2歳までにほぼ全員が感染し、特に生後6ヶ月以内で重症化しやすいことが知られています。また早産児、低出生体重児、心疾患のある赤ちゃんの場合、重症化しやすいと言われています。
2歳未満のお子さまが感染すると、約25%程度の方は入院管理が必要となります。脱水、呼吸不全、出生4週間以内は無呼吸発作などが問題となります。直接的な治療法がないため、酸素投与、点滴による補液といった対症療法を行います。
お子さまの入院は、保護者の方の付き添いなど、ご家族のご負担が大きくなります。
特に月齢の小さいお子さまが感染した場合、入院する確率が高まるため、妊娠中のワクチン接種による感染対策は非常に重要です。
RSウイルス母子免疫ワクチンであるアブリスボは、妊娠24週から36週の妊婦さんに接種することにより、母体を通じて赤ちゃんに効果をもたらします(2024/5/31発売)。ワクチン接種後の副反応として、注射部位の痛み(41%)、頭痛(31%)、筋肉痛(27%)などがありますが、妊婦さん、赤ちゃんへの安全上の問題は無いと報告されています。
接種後2週間以上経過していれば、ワクチン接種による効果が得られますので、分娩の2週以上前の接種が望ましく、特に妊娠28週から36週の間に接種するとワクチンの効果が高いとされています。
接種費用 | 30,000円 (事前に電話予約をお願いします) |
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